何かを始めるのに遅すぎることはない。まずは、小さく始めてみませんか。ー細川将(採用コンサルタント)

今回インタビューしたのは、採用コンサルタントの細川将さん。


将さんは外資系の企業を経て、4月にフリーランスとして独立されました。転職が当たり前になった昨今、CMでも転職の必要性が謳われています。

なぜ、今、我々は「転職をしよう」と煽られているのか。

そして、企業側、求職者側が抱えている課題とは?


採用の”今”についてお聞きしました。


<Profile>

細川将さん

採用コンサルタント。愛媛県松山市出身。

大学卒業後、リクルートへ入社し様々な企業の採用支援を経験。

リクルート在籍中に社内制度を活用しキャリアコンサルタント資格を取得。その知見を活かしたいとの想いから外資系人材紹介会社へ転職。

日系・外資系のIT業界の採用支援・転職支援を経験。

そこから外資系IT企業を経て現在はフリーランスで採用コンサルタントとして様々な企業の採用支援に従事している。


採用コンサルタントは企業に対して採用の側面から事業拡大に寄与できる仕事。


ー将さんは4月にフリーランスの採用コンサルタントとして独立されたんですよね。元々は複業からスタートだったということですが、そもそも、複業を始めようと思ったきっかけを教えてくれますか?

細川将(以下 細川):最初のきっかけは本業の隙間時間に自分の経験を活かしてみようと思ったことでした。

まず、私のこれまでのキャリアとしては人材業界の営業経験を7年程やったあとに、IT業界の営業系職種に転職をしたという流れでした。そして転職してみた時に自分は営業よりも採用が好きであるということに実際に働いてみて気がつきました。そこで当時フットサルを一緒にやっていた知り合いの経営者の方の会社様の採用のお手伝いをさせて頂くようになったのが最初の複業でした。そこで改めて自分が前職までやっていた採用の仕事が好きであることを思い出しました。そしてそこから複業サラリーマンとして働き始めたんです。


ー独立をしようと思ったタイミングを教えてください。

細川:「この仕事が好きだな」「採用コンサルタントの仕事を長期的にやっていきたいな」と確信を持てたんです。

知り合いの会社様のお手伝いをさせて頂いていると、また別の会社様からもお話を頂き採用のご支援をしていました。そんなことをやっていると、稼げるようにもなっていきやりがいもありその方向に舵をきっていきたいと思うようになりました。大きな出来事があったというよりは、この「仕事が好きだ」という気持ちが色々と動きながら徐々に70%、80%と積み重なって、最終的に100%になったという感じですね。

人材業界には10年携わって、一度離れてみたけどそれでもまた結果戻ってきて「この仕事が好きだ」という事に気づいたので、もう自分の気持ちは変わらないだろうなと。

あと、私は今年で32歳になるんですけど、自分のやりたいことをやっている状態になったうえで32歳を迎えたいと思ったんです。


ーそう思ったきっかけはあったんですか?

細川:実はもう一つ自分が複業で働いていた転職BARがあるのですが、そこでお世話になっていたオーナーが昨年天国へ旅立ってしまいました。その人は、私にとってメンターであり仕事だけでなく人生のことなどを日々横で長い期間教えて頂いていました。その方は「自分がやると決めたことは必ずやる」人でした。世界中旅をしたり、独立起業したり、顧問先の企業を上場するまで支援したり。当時私ができていなかった自分のやりたいことに向けてまっすぐ突き進んでリスクをとってでも行動してその結果大きなリターンを得て日々の人生を楽しんで生きている人でした。それに引き換え自分は、やりたいことを先延ばしにし続けて挑戦していない人生なのでは?と思ったんです。


ーそんなことがあったんですね。

細川:カッコつけた表現は避けたいんですけど、自分で自分を誇れる人生を送りたいってこの時思ったんです。特にここ1-2年の独立する前の自分というのは楽しくは生きていましたし楽ではありましたが全力で生きられていない、自分がやりたいことをやらずいつかやろうとずっと先延ばしにして生きてきました。しかしリスクはいつでもとれるものではなく条件が揃っている時にしかとれない。今それが揃っているなら挑戦しようと思いました。

それでもまだ自分は慎重で用心深いところがあったので、このタイミングなら一年か二年、失敗してもリカバリーできるタイミングであるということも独立のタイミングとしては見計らいはしました(笑)怖いけど、前に進もうと。


ー採用に関わる仕事の魅力はどんなところだと思いますか?

細川:経営に与えるインパクトと人の人生に与える影響力だと、これまでやってみて思います。

まず、経営に関してですが企業はどんな人を採用するか?で組織は時として一気に大きくなるし逆にうまくいかなくなってしまうこともある。とても責任がある仕事です。ゆえに会社の成長のチャンスが採用には多くあります。そうした採用の側面から企業の成長を支援することが企業、人の幸福に繋がるしそれをやることは自分が社会で果たすべき役割なのでは?と現場で動きながら今では思うようになりました。個人にフォーカスしても、採用は転職者の人生の分岐点に立つ仕事の側面があると思います。その人がどの会社に入りどのようなコミュニティ、環境に所属するかで人生に大きな影響力があるし、自分の経験・強みが活かせる職場に出会えたときの喜びは何事にも代えがたいものだと思います。ダイレクトに感謝される。自分の知見と経験が人の役に立つし、何よりも求職者の顔が見える。それが魅力です。


ーそうした採用のお話をお伺いする中で今の採用市場という方向で考えてみると、今回の取材テーマでもあるのですが、今「転職しよう」って僕ら、煽られていませんか?

細川:煽られている側面はあるかもしれません(笑)私は二つの側面があると思っています。

それは“求職者のより良い環境の探索心理”と”企業の経済心理”です。

まず求職者としては、インターネットの普及で見えすぎていることが一つこの状況を生み出しているかもしれません。ネットの影響でたくさんの求人を見ることができるようになるとそれをみると人は時として隣の芝が青く見えてしまうことがあり、もともと不満でなかったことすらも不満になっってしまう。そのきっかけとなる場面が増えたようにも思います。

そして企業側の目線としては、人が動くほど求人広告、人材紹介・派遣などはお金になるので、そこに企業がどんどん参入する。という構造もあると思います。

資本主義経済においては経済合理性を追うところもあり仕方がない側面もありますが、お金儲けになるからということでコンビニが増えすぎてしまう構造と共通項はあるかもしれませんね。ただ私も昨今の過剰な広告はいかがなものかと思っています。求人内容と職場の状況がもし違っていればそれは短期離職に繋がってしまい関わる全ての人にとってマイナスになってしまいます。なので逆にいうと、もしそうした職場環境が良くない会社に入社をしてしまった場合は、早めに転職した方がいいケースもあります。確かなことはよく見極めて会社選びをする、もしそこでうまくいかなければそこを動くという判断も必要。いずれの判断も共通して先を見据えた冷静な判断が必要です。


ー企業側は採用に関してどういった悩みを抱えているんですか?

細川:会社によって課題は様々ですが、今のこの令和の時代の日本においてはよく頂くお話としてはとにかく人が採用できないことです。労働人口としては少子高齢化が進み減少が進んでいます。一方で企業の雇用の数は経済成長やグローバル化、デジタル化の影響もあり増え続けています。そのGAPが現状の今の採用状況のまず大枠であると思います。特にIT業界で言えば海外から様々なシステムやサービスが入ってきていて、日本においても日々色々なWebサービスが誕生してそれを担う人材が求められていますが、テクノロジーの発達に人材が追いついていないところがあると思います。ビジネスチャンスはあるのに、人的リソースが確保できない。IT業界のスピードが早いということも影響しています。なのでそんな日本の労働環境を少しでも自分が良くしていければという想いが私としてはあります。最適な企業と人をマッチングし幸福度向上に微力ながら寄与していきたいです。その場合私は煽らずに、ですけど(笑)


独立はすべて自分の責任になるところに面白みがある。


ー複業からの独立を経験して、ご自身で成長したと思うところはどんなところですか?

細川:仕事とプライベートがすべてが繋がるんだと気がついて、今まで以上に何事も本気で取り組めるようになったことだと思います。会社員時代は平日のコアタイムが過ぎれば休日がやってきて、リフレッシュして・・・という繰り返しでも続けることはできますが、どうしてもやりたくないことをしなければいけない瞬間は少なくありませんでした。でも、独立した今は誰と仕事をするか、何の仕事をするか、時間をどう使うかを自分で決めることができる。なので外的要因に影響される要因が減ったことがすべてに本気で取り組めるようになった一つの理由だと思います。


ー将さんはずっと会社員として働かれていたんですよね。独立して、フリーランスになるのに恐怖心はなかったんですか?細川:もちろんありました。案件がなくなって、収入が途絶えるのではないか。社会的な信用を失うのではないか。将来何かあったときに会社員に戻れないのではないか。色々心配はしました。でも、冷静に考えてみたら、案件がなくなってもまた見つければいいし、社会的信用も、実績を積んでいけば、売上を伸ばして法人化できる。むしろこれまで以上の信用を積み上げるチャンスでもあるなって気がついたんです。そして今の時代何かしら組織で活かせる職務経歴があればブランクがあっても会社員に戻れるということはエージェント時代にたくさんの転職支援を経験して理解していました。なので、やるなら早い方がメリットも多い。そういったことを加味した上で、決断ができました。人間は経験からしか学ばないと思うんです。たとえ失敗しても、それも学びになるし成功するまでやめなければそれは成功になる。だから私もまずは経験してみようと。


ー今はやりたいことが見つからない、って声も多くあります。

細川:若い人ほど特に多いかもしれませんね。なぜならこれも物事を経験した数が年齢が若いほど比較的多くの人は少ないからだと思います。(笑)

私は大学時代に派遣のアルバイトを30種類くらいやってみたんです。工事現場や運送会社、不動産会社の事務や光回線の営業もやりました。そうしてやってみると、気づきは色々とありました。肉体労働よりも頭脳労働に近い方が長期的に自分の性格的には続けやすいかもしれないなとか。でもそれも一般論ではなくやってみて気づくことなんだと思いました。だから、経験が必要なんだと思います。そうやって気づけて今こうした場で伝えられているこの話そのものもやはり経験からなんです。それにやってみないといくら理屈として有益であるとしてもそれそのものが自分にとって価値があることかどうはかわからないからなんです。


ーこれから複業を活かして、独立したいという方はどこからチャレンジしてみるのがオススメですか?

細川:まずは、やりたい分野を見つけて、スモールスタートすることをオススメします。最終的に独立するしないどちらにしろ、その経験をして無駄にはならないと思います。

繰り返しになりますが、人からいくら話を聞いたり、本を読んだりしても、完全に学ぶことは難しい。最終的に経験からしか学ぶことはできないんです。

なので今これを読んでいる読者の方にもこれを読んでなにかちょっとした行動のきっかけにしてくださることがあれば、私にとってそれ以上嬉しいことはないです。


ー最後に将さんの今後の目標を教えてください。

細川:自分にとっての幸せとは自分の周囲の人達を幸せにすることです。

そして、それをどうやって実現していくか?ということを考えて私は自分の採用の経験を活かし企業・人に貢献していく事を行っていく為に独立しました。

なので自分の関わる周囲のすべての人・組織が困った時にまず自分を思い浮かべてくれて頼ってくださる。そんな人間になりたいし、ゆくゆくは法人化しそんな会社にしていきたい。それが今の私の目標です。

(敬称略)

ニソクノワラジ

『働きながら、自分の生き方、居場所を模索する方々に、勇気をー。』 仕事をしながらでも、創り、表現をして、アイデンティティを世の中に発信し続ける複業クリエイターやアーティスト達。仕事をしながらでも、自分の居場所を見つけるために、日常の中で模索する社会人たち。ニソクノワラジは、仕事と創作活動、表現活動の両立に悩んでいる方などに 「仕事をしながらでも自分の居場所は作れるというメッセージを伝えます。

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